PHILOSOPHY

なぜ出版社を作ったのか

 私が最初に本を書いたのは、40年以上前、まだ20代の時でした。
 やむにやまれず書いた原稿が、勤めていた出版社の社長の目に留まり、そのまま出版されて20万部のベストセラーとなったのです。私のデスクには、全国の中学生から寄せられた愛読者カードの山ができました。
 当時の私は、中学生用の英語教材の編集をしていました。英語の教科書、参考書、問題集の内容に不満を持った私は、「中学生に、もっと楽しく、もっと使える英語を学んで欲しい」という一心で原稿を書いたのでした。そして、本気で書いた本は、こんなに感謝されるのだということを知りました。
 この本は、『やさしいイラスト英文法』という書名で、今でもAmazonの中古で売られています。

 47歳の時、23年間勤務した出版社から独立し、フリーランスの作家になりました。
今度は社会人向けに、極限まで効率にこだわった英単語の速習本を書きました。その本が世の中に認められ、私は作家としての地位を築くことができたのです。
 この時にいただいた愛読者カードの1枚には、「先生の本を読むと、勉強したくて仕方なくなります!」と書かれていました。
 どうしても伝えたいことがあり、それを伝える人が自分以外にいないと思った時、懸命に書いた本は人々に喜んで受け入れてもらえる、ということを私は再確認したのです。

 ここ5年ほど、私は出版塾を主催し、100人以上の著者を育ててきました。本を書く喜び、本を出す喜びを、少しでも多くの人に共有して欲しいと思って始めた塾でした。
 最初に講義を受けるときは、どの方も「ないない尽くし」。「自分には文才もない、ネタもない、人に教えられるような経験もないし、時間もない」と言います。しかし、あっという間に「どうしても伝えたいこと」が見つかり、「自分が書くしかない」と気づくと、一生懸命書き続け、やがて素晴らしい本を書き上げるのです。

 本を書くのは、いわば人生の棚卸し。人は1冊書き上げることにより、過去の自分にひとつの「区切り」をつけ、新しい課題、新しいネタを求めて、人生を変えていきます。
 このように、執筆は「人生のリセット」の意味も持つのです。

 このたび私は、出版社を立ち上げました。「どうしても伝えたいこと」を見つけ、「それを伝える喜び」を少しでも多くの人に味わって欲しいからです。
 私はKindleでも総合1位を獲得していますが、やはり紙の本に深い愛着を持っています。著書を持つと、メディアに取り上げられる可能性もグンと高まります。
 私と力を合わせてご一緒に本を作り、まったく新しい人生に漕ぎ出してみませんか?